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臨床工学技士(ME,CE)とは、厚生労働大臣の免許を受けて、臨床工学技士の名称を用いて医師の指示の下に、血液浄化装置(代謝・腎臓),人工心肺装置(循環・心臓),人工呼吸器(呼吸・肺)などの生命維持管理装置の操作及び保守点検を行うことを業とするものです。近年の医療機器の目覚ましい進歩に伴い、医学と工学の両方の知識を有する専門技術者として医療の重要な一翼を担っています。当院では平成14年4月に開設し、現在以下のような業務を行っています。
平成30年度から水処理装置と透析装置を一新して全台でオンラインの血液濾過透析(O-HDF)を行えるようになっています。 全体で28床、月水金は午前・午後2クール 火木土は午前のみ1クール実施しています。
血液透析(HD),血液濾過透析(HDF)などが安全に行えるように、透析装置及び関連装置の保守管理や透析液の清浄化が主な業務ですが、患者さんに穿刺して透析を施行したり、血圧を測定して状態の観察も行います。また、透析室まで来られない重症な患者の病室での出張透析や、血漿吸着・交換などの専門的な治療は私たちが行っています。
患者の治療方針を決めるカンファレンスにも参加し、それぞれに合った方法を検討するなど、医師や看護師と並んで血液浄化における重要な一端を担っています。
主に心臓カテーテル検査、中でも経皮的カテーテルインターベンション(PCI)に大きく関与しています。PCI中の臨床工学技士の業務は心電図の監視・記録、自動造影剤注入器の管理、IVUS・FFRなど画像診断装置の操作やIABPや体外式ペースメーカーの管理など多岐に渡っています。
また治療は冠状動脈だけでなく、下肢の動脈やペースメーカーの植え込み、電気的除細動など、幅広く行っており、治療後のペースメーカーチェックなど、治療の前後を問わず臨床工学技士が大きく関わっています。
手術室では、毎週行っている麻酔器の点検を中心として、患者モニターや電気メス、薬剤を注入するためのポンプなどの手術中に使用される機器や、血液データを測定するための血液ガス分析装置などの手術室に存在する機器の保守点検を行っています。
機器管理以外にも整形外科領域において手術中の出血を回収し、輸血へと役立てる自己血回収装置の運転操作等も行っており、実際の手術の中でも働いています。
ICUでは主に人工呼吸器を中心として、ICUの機器全般を管理しています。現在ICUでは患者さんの状態を監視するベッドサイドモニタや血液ガス分析装置、低体温療法装置、出張用透析装置など多数の医療機器が使用されています。このようなICUで使用される機器の日常点検や実際に正しく使用できているかなどの使用中の点検を行い、患者さんと医療機器の双方に注視しながら業務を行っています。
ME機器とは病院において患者さんに使用する機器のことです。ME機器は使用したいときに安全に使用できなくてはなりません。そのためには、日常のメンテナンスと定期的な点検が欠かせません。中央管理することにより常に点検の目が入るため安全性も向上し、効率的な使用も出来ます。中央管理している機種は
などです。その他、除細動器など病棟管理の機器も定期点検を行い、院内で故障した機器の修理依頼があった場合にもそれを引き受けています。
またME機器の正しい使用法などを、看護師をはじめ他の職員むけに勉強会を開催しています。
現在臨床工学部は13名が所属しており、それぞれ経験豊富なスタッフから新人技士まで、日々の業務が円滑に進むように協力しています。
当院では、呼吸療法士・透析技術認定士など学会認定の資格も積極的に所得しています。また、様々な業務が若年スタッフに任され、その分多くの経験をすることができています。
また、筑波大学と提携し、附属病院水戸地域医療教育センターとなり、毎週行われるレクチャーを受講したり、高度な医療にも触れることができ、いろいろな診療科の医師と積極的にコミニュケーションをとり勉強しています。
認定資格名 | 人数 |
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透析技術認定士 | 4名 |
3学会合同呼吸療法認定士 | 4名 |
体外循環技術認定士 | 1名 |
第1種ME技術実力認定合格 | 2名 |
MDIC認定制度(医療機器情報コミュニケータ) | 3名 |
心血管インターベンション認定技師 | 2名 |
臨床高気圧酸素治療技師 | 1名 |
臨床高気圧酸素治療装置操作技師 | 1名 |
臨床工学部では平成17年8月より2ヶ月毎に新聞(CEmail)を発行し、院内各所に配布していす。内容は安全にME機器を取り扱うための知識を中心に、呼吸ケア、コラム等さまざまな内容を載せています。
その中の一部を抜粋して掲載しますので興味のある方は読んでみてください。